毎月の収支報告書ダウンロード、AIに任せたら30秒で終わった

毎月の収支報告書ダウンロード、AIに任せたら30秒で終わった

物件が3棟、5棟、10棟と増えていくと、地味に増える作業があります。それが「管理会社のオーナーポータルから、毎月の収支報告書PDFをダウンロードする作業」です。

1物件あたりの所要時間は1〜2分。やること自体は単純です。サイトにログインして、報告書一覧から今月分を見つけて、PDFをダウンロードして、Google Drive の物件フォルダに整理する。それだけ。

ただ、これを毎月、物件の数だけ繰り返すとなると話が変わってきます。管理会社が複数あれば、ポータルも複数。ファイル名はバラバラ。気を抜くと「あれ、この物件の3月分どこに保存したっけ?」となります。

弊社(株式会社PaPaPa)でも保有物件が12件まで増えてきて、この「PDF集め」が無視できない時間泥棒になっていました。そこで先日、AIアシスタントに丸投げする仕組みを作ってみたところ、想像以上に楽になったので紹介します。

大家業の意外な時間泥棒

不動産投資のブログだと、利回りや空室対策の話はよく語られます。でも実際に大家業をやっていると、メインの判断業務の周りに地味な事務作業がかなりの量あります。

  • 管理会社からの月次収支報告書を集める
  • それをfreeeなどの会計ソフトで仕訳する
  • 通帳の入金と突合する
  • 確定申告に向けて領収書をまとめる
  • 退去精算書をDriveに保存する

どれも1件ずつは数分ですが、物件数 × 月数 で積み上がります。私の場合、土曜の午前中をまるごとこの作業に使う月もありました。

特にしんどいのが「PDFをダウンロードして、正しい名前で、正しいフォルダに保存する」タイプの作業です。判断は何もしていないのに、手順が多くて、ミスると後で困る。人間がやる必要はないのに、人間がやらないと進まない作業の代表例だと思います。

やってみたこと:「クラサポからDL」と話しかけるだけ

そこで、業務効率化のために最近触っているAIアシスタント(Claude Code というツールです)に、この一連の流れを教え込んでみました。

教えると言っても、プログラムを書くわけではありません。「こういう手順でやってほしい」と日本語で書いた手順書を1ファイル作るだけです。

実際の使い方はこんな感じです。

Claude Code でクラサポからDLを指示する様子

私が「クラサポからDLして」と話しかけるだけで、AI側が以下を自動でやってくれます。

  1. 管理会社のポータルサイトにログイン
  2. 報告書一覧から、まだ取得していない月のPDFを自動で見つける
  3. PDFをダウンロード
  4. ファイル名を YYYYMM-物件名-収支報告書.pdf の形式に整える
  5. 該当物件の Google Drive フォルダに保存
  6. 振込額をチャットで報告

実測で、指示してから完了まで30秒前後でした。手作業だと毎回3〜5分はかけていた工程です。

Google Drive に整理された月次明細PDF

地味ですが、「未取得月を自動で検出してくれる」のがかなり効いています。私の場合、たまに先月分を取り忘れて2ヶ月分溜めることがあったのですが、AI側が「Drive にある月のリスト」と「ポータル側の報告書一覧」を突き合わせて、足りない月だけまとめて取ってくれます。

何が裏で動いているか

技術的な詳細には深入りしませんが、ざっくり何が起きているかだけ書いておきます。

裏で動いているのは、大きく分けると2つです。

  • ブラウザ自動操作:人間がやっているクリック・入力をプログラムで再現する仕組み
  • クラウドストレージ連携:Google Drive に直接ファイルを置きにいく仕組み

これらを「こういう順番で、こういう条件のときに、こうしてほしい」という日本語の手順書としてまとめ、AIに参照させる。これが Claude Code でいう「スキル」と呼ばれるものです。

一度作ってしまえば、毎月使い回せます。来月もまた「クラサポからDL」と話しかければ、同じように動いてくれます。

ポイントは、この手順書はソースコードではなく、ほとんど普通の日本語の説明文だということです。「この管理会社サイトを開いて、ログインID/パスワードはこのファイルから読み取って、報告書一覧のページで送金明細書だけを選んで…」というレベルの記述で済んでいます。

大家業の横展開

くらさぽコネクトはあくまで一例で、同じ要領で他の管理会社のポータルにも横展開できます。今後、別の管理委託先が増えたら、その分の手順書を1ファイル追加するだけで対応できる見通しです。

さらに、ダウンロードした明細PDFを使って、会計ソフト(freee)に月次の仕訳を自動で起票するところまで連携できます。これも別のスキルとして作ってあって、PDFを読んで「振込額がいくらで、管理手数料がいくらで、家賃売上がいくら」というのをAIが読み取って仕訳してくれます。

つまり、流れとしてはこうです。

  1. 「クラサポからDL」→ PDFが Drive に整理される
  2. 「○○マンションの3月分、仕訳して」→ freee に振替伝票が起票される
  3. 人間は最後の確認だけ

理屈の上では1の段階で2まで連続で動かすこともできるのですが、最終的に会計に反映する操作だけは人間の確認を入れる運用にしています。間違いがあったときに気づきやすい粒度で区切るのが、現時点では安全だなと思っています。

まとめ:大家の「データ集約系」作業はAIに丸投げできる時代

不動産業をやっていると、判断・現地・人付き合いの3つに時間とエネルギーを使いたいのに、実際にはその手前の事務作業にかなりの時間を取られているのが現実だと思います。

ただ、最近のAIアシスタントは「決まった手順を、毎回同じようにやる」のがとても得意です。今回紹介したような毎月発生する定型作業は、まさにAIに任せやすい領域です。

  • 管理会社ポータルからの月次明細ダウンロード
  • ダウンロードしたPDFのファイル整理
  • 会計ソフトへの仕訳起票
  • 退去精算書の整理・保管
  • 物件ごとの収支データのとりまとめ

このあたりは、今後どんどんAIに渡せるようになると思います。私自身、ここ数ヶ月いろいろ試してきて、「物件管理にかかる事務時間を半分以下にする」のは現実的なゴールだなと感じています。

物件が増えれば増えるほど、事務作業の自動化の効果は大きくなります。これからも少しずつ積み上げて、また成果が出たら記事で紹介していきたいと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございました。同じように「PDF集めが面倒」と感じている大家さん仲間の参考になれば幸いです。

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