【5分で完了】2050年人口予測で、不動産投資の失敗を防ぐ!

なぜその物件は空室が続くのか?
「駅近で条件も悪くないのに、なぜこの物件は空室が続くんだろう?」
もしかすると、その答えは30年後の人口予測データに隠されているかもしれません。不動産投資を検討する際、立地や利回りは重視するものの、そのエリアの将来的な人口動向まで調べている投資家は意外と少ないのが現実です。
しかし、不動産投資は30年という長期スパンで考える投資です。今は人気のエリアでも、将来的に人口が大幅に減少すれば、賃貸需要は確実に落ち込みます。つまり、空室リスクが高まり、最悪の場合は売却時の資産価値も大きく目減りしてしまう可能性があるのです。
たった5分の調査が30年後のリスクを防ぐ
幸い、将来の人口予測は感覚や憶測で判断する必要はありません。国が公表している信頼性の高いデータを使えば、わずか5分程度で投資検討エリアの人口動向を把握できます。
この人口予測データを活用することで、以下のようなメリットが得られます:
- 客観的なデータに基づいた投資判断ができる
- 人口減少による空室リスクを事前に回避できる
- 長期的な資産価値の維持が期待できるエリアを選別できる
- 投資前のリスク評価の精度が格段に向上する
具体的な調べ方:ステップ・バイ・ステップ
使用するサイト
調査に使用するのは、国立社会保障・人口問題研究所が公表している「日本の地域別将来推計人口 令和5(2023)年推計」です。
サイトURL: https://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson23/t-page.asp
調査手順
- 上記URLにアクセス
- データをダウンロード ページ内にある「結果表1 総人口および指数(令和2(2020)年=100とした場合)(Excel)」のリンクをクリックしてExcelファイルをダウンロードします。
- 投資検討エリアを検索 ダウンロードしたExcelファイルを開き、投資を検討している市区町村名で検索をかけます。

- 2050年の指数を確認 該当する市区町村の行を見つけたら、右側の「2050年」の列の数値をチェックします。この数値が2020年を100とした場合の人口指数です。
データの見方
- 100以上:2020年比で人口が増加または維持
- 90〜100:軽微な人口減少(10%以内の減少)
- 80〜90:中程度の人口減少(10〜20%の減少)
- 80未満:深刻な人口減少(20%以上の減少)
一般的に、90を下回るエリアは慎重な検討が必要、80を下回るエリアは投資リスクが高いと考えられます。
神奈川県の実例で見る人口予測の活用法
実際に神奈川県のデータを見てみると、同じ県内でも大きな差があることが分かります。
人口が維持・増加するエリア
- 横浜市都筑区:95.9(軽微な減少だが比較的安定)
- 川崎市中原区:109.6(大幅な人口増加が予想される)
人口減少が深刻なエリア
- 横浜市瀬谷区:79.7(20%以上の人口減少)
- 三浦市:55.3(約半分まで人口が減少)
興味深いのは、これらの予測データと現地の状況がよく一致していることです。人口減少が予想される三浦市や横浜市瀬谷区を実際に訪れてみると、高齢化の進行や空き家の増加など、データが示す傾向を肌で感じることができます。
データと現地調査を組み合わせる
人口予測データは非常に有用ですが、あくまで予測です。データで気になるエリアがあれば、実際に現地を訪れて以下の点もチェックしてみましょう:
- 高齢者の割合は目立って多いか
- 空き家や空き店舗が目立つか
- 新しい住宅の建設は活発か
- 駅周辺に活気があるか
データと現地の実情を組み合わせることで、より確実な投資判断ができるようになります。
まとめ:投資前の必須チェック項目に追加しよう
不動産投資は30年スパンの長期投資です。人口予測データをたった5分調べるだけで、将来のリスクを大幅に軽減できます。
立地、利回り、建物状況に加えて、2050年の人口予測も投資前の必須チェックリストに加えてみてください。この小さな習慣が、将来の大きな失敗を防ぐことになるかもしれません。
まずは今度物件を検討する際に、実際にデータを調べてみることから始めてみましょう。きっと投資に対する見方が変わるはずです。